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社会で必要な力を、社会に出る前に。幅広い教育の機会で広がる、未来の可能性。~常陸frogs協賛企業インタビュー 小野瀬自動車株式会社代表取締役 小野瀬征也さん~

「くるまの町医者」として、地域の人々に愛されている小野瀬自動車株式会社。ひたちなか市で68年、車の修理や車検、新車・中古車販売、買取、保険相談など、トータルでカーライフサポートをしています。 代表の小野瀬征也(おのせ・ゆきや)さんは、社員の人材育成にも力を入れており、frogsの取り組みにも常陸frogs発足初期から共感をいただいています。小野瀬さんがなぜ人財育成を大切にするのか、その想いをお聞きしました。


プロフィール


小野瀬征也さん 小野瀬自動車株式会社 代表取締役 / CRANエグゼクティブコンサルタント 高校卒業後、都内の大学に進学。大手証券会社、リクルートキャリアを経て、2016年6月に茨城にUターン。家業の小野瀬自動車株式会社が経営危機の状態であったため代表取締役に即座に就任。車に関わる事ならワンストップで解決が出来るよう、就任から3年経たずして新車販売、鈑金塗装、レンタカー、レッカー、福祉車両、自動車保険など次々と事業の立て直しと新サービスを開始。理念経営を実践し、6年で社員数4倍、売上6倍へ。 「ヒトの可能性と企業の夢を紡いで地域を元気にしたい」との想いから、茨城いすゞ自動車株式会社の人材紹介事業『CRAN』の立ち上げにも参画し、現在はエグゼクティブコンサルタントを担う。


 

<社会で必要な力を社会に出る前に学ぶ、そんな環境をどれだけ作れるか>


ー小野瀬さんには常陸frogs発足当初に、現オーガナイザーの菅原から取り組みについてのお話をさせていただきました。frogsの取り組みを聞いたとき、どのような印象を持たれましたか?


今の社会に必要な取り組みだな、社会的インパクトがあるな、私も出来ることなら運営側として関わりたいなと思いました。frogsでは、大人でもなかなか経験できないことを学生のうちに経験できる。世界の価値観に触れ、仲間と刺激し合い、社会と自分と向き合う。それは彼らの今後の人生に大きな影響を与えるだろうな、必ず良い方向に働くだろうなと思います。私は30代半ばで初めてシリコンバレーに行き、もの凄く影響を受けました。

現地で働くITメガベンチャーの方々、スタンフォード大学の世界中から集まる学生や留学中の日本人学生と話をして、これまでの自分の価値観は世界から見たらマイノリティだったこと、自分の価値観がいかに偏った考えだったのかに気付かされました。

当社にも外国人整備士がおりますが、海外の人と働くことが当たり前になってきた今、若いうちに世界の価値観に触れて、多様性を言葉ではなく経験として理解する事が大切ですね。また特別何もないただ広い土地なのに、様々な価値観のヒトが集まる事で世界を変えるビジネスを生み出す魅力的な場所になる事もヒトの可能性をもっと追及したくなる経験でした。また茨城もそんな地域にしていきたいと思いました。



―その後、1期のLEAPDAYにお越しいただき、2期からは協賛企業として応援してくださることになりました。人財育成・教育という観点でも共感をいただいていると伺いましたが、こちらに関して詳しく聞かせていただけますか?


弊社は社員の人財育成にも力を入れていますが、大人の教育の難しさに日々葛藤しています。社会で必要な力を、社会に出てから学ぶのでは大きく出遅れてしまうなと。やはり育った環境や学校教育がベースとなりますから、日本の教育自体が変わっていく、もしくは別の教育の機会を作っていく必要があると思っています。例えば自己肯定感は、個性を認めてもらえる・発見できる環境に身を置くことで高められるのなら、子どものうちから親以外の大人に肯定される場を、学校以外でどれだけ作れるかが鍵となるのではないでしょうか。



―3期のLEAPDAYには、小野瀬自動車の部長さんも一緒にご参加くださいましたね。


小野瀬自動車では、部長は社長の次のポジション。彼は前職でも成果を上げていて、社内でも新規事業の立ち上げで成果を出し、お客さまからも「若いのにすごいね」と評価もいただいています。でも、井の中の蛙だったんです。外にはもっと同年代でも社会にインパクトを与えている方々がいますし、当社のお付き合いの中だけでは、外にどんな大人がいるのかに気付けない。彼が次のステップに進む事が当社にとっても重要でしたので、何かのタイミングで環境を与えれば素直な性格なので、影響を受けてくれると思っていました。そこでLEAPDAYに誘い、「行きたいです!」と言ってくれたので一緒に参加したところ、「ここまで影響を受けるんだ!」というくらい良い影響を受けてくれましたね(笑)彼は「自分がどれだけ小さい世界で考えていたかが分かった。学生さんたちがあんな思いをして取り組んでいて、自分は本当にまだまだだなと思った」と、ダイレクトに受け止めていて…翌日の社内朝礼でHOTな状態でした。

近年は『社長と同じ景色を見せる』ことを意識して行っています。経営者と社員では見ている景色が違うので、言葉や文面だけではなかなか伝わりません。社員からしたら「社長また言ってるよ〜」という感覚なんです。LEAPDAYのような場では社交性も試されます。知らない人への話しかけ方や、ビジネスマンが集まる中でのコミュニケーションの仕方などを学んでもらうという意味でも、貴重な場だと思います。


※都内で働き、Uターンされた小野瀬さん。ご自身の経験から「日本経済を牽引する企業と地場企業では、スピード感が全然違います。学生さんには、茨城を出て学んだり、県外や海外の会社で働く経験をしてほしいです。外から茨城を見る事で、モノクロだった景色のカラーに変わり地方の可能性にも気付けます」とのお話も。



<大事なのは”人”。ひとりひとりのハート(生き方)で勝負できる会社づくり>


―お話から、社員さんひとりひとりと向き合われている小野瀬さんの姿が伺えます。社員さんの個性を大事にするために、工夫されていることはありますか?


社員のやりたいことは前向きに受け止めるようにしています。弊社では最低でも半年に1回面談があります。その際に、会社の枠を取っ払ってやりたいことはあるか聞くことがあり、やりたいことがあるならやっていこう、会社として場を用意していこうと思っています。車とは関係ないことでも、計画を立てて、実行して、振り返る考え方など、ビジネスとしては全部一緒。自分のWILL(やりたいこと)のためだったら、今目の前のMUST(やらなければならないこと)は最低限しないといけない、その為にCAN(今自分にできる事)は何なのか?を本人に気づかせる。この考え方は前職リクルートで叩き込まれて今も大切にしています。やりたいならやったらいい、でも今の自分の能力でできるかできないか、できないのであればその理由は何なの?と考えると、目の前の実務って必ず乗り越えなければならないハードルだと気付くのです。



―会社のブログからも、社員さんそれぞれの人柄が見えてきます!社員さんの休日のようすもアップされていて、親近感がわきます!更新頻度も多いですね!


ありがとうございます(笑)当社では「発信」を大切にしているのでブログは社員が交代で更新しています。もう6年続いていて、同業者の間では全国的に珍しいという事で事例になっています。実はくるま屋って郵便局より多いのですが、気軽に入りやすいかと言われたらそうではないですよね。社内の研修のようすや整備風景、どんなスタッフがいるのかをオープンにする事で、入る前にイメージがしやすくなるだろうと。うちは決してきれいな店構えではありませんが、ありがたいことに来店時の対応や雰囲気がいいと口コミで広がっています。建物や内装などのハード面は会社の努力ですが、会社の雰囲気や社員の間の連携で選ばれるのは社員の努力=ハートの部分。小さいからこそできること。こういったことも、社内で共有しています。


※小野瀬自動車様のブログより、写真は接客や整備の立ち合い説明のロールプレイングを行っているようす。「弊社は過去に一度潰れているんです。そんな会社が立て直し復活し、社員がイキイキと活躍しているというストーリーが、日本のどこかの苦しんでいる経営者や後継者、人々に勇気や良い影響を与えられるかもしれない。その正の連鎖を作るためにも発信を大事にしています」と小野瀬さん。



<地域から日本を元気にするローカル企業に>


―最後に、小野瀬さんが考える茨城の未来像を聞かせてください!


今の流れからすると10年後はもっと、地方にUターンしたい、Iターンしたいという優秀な人が増えているはずです。そのためにも地方には受け皿が必要で、ローカル企業はそういった人たちに選ばれるような会社になっていかなければなりません。この社長とだったら、この経営陣とだったら変革を受け入れてくれる、自分の考えに対して共感してくれる、そう思えるような組織づくりをしていくことが大事だと思います。そして、そういう会社が茨城にもあることを発信し、企業のベクトルを見えやすい状態にしていきたいですね。


※「Uターン当時、地域のプレイヤーとのつながりはない状態だった。おもしろくないだろうな、月1で東京に行かないと自分が鈍化してしまうだろうと思っていた」と小野瀬さん。積極的に地域のプレイヤーが集まる場へ行き、2022年からは同じ想いを持った仲間と新規事業『CRAN』にも挑戦している。